2017年05月13日

6 Minute English(2017年5月11日分)- リスニングのポイント



pasta waste.jpg

今回の6 Minute EnglishのタイトルはHow much food do you waste?(どれくらい食べ物を無駄にしているか?)です。
※著作権の関係上、音声とスクリプトは下記のBBCのサイトから入手してください。
http://www.bbc.co.uk/learningenglish/english/features/6-minute-english/ep-170511



今回の6 Minute Englishのテーマであるfood wasteは貧富の格差、飢餓問題、倫理、環境問題など幅広い分野にまたがる問題であり、日本でも「食料廃棄物」「食品ロス」というキーワードで多くの人々の関心を集めています。子供の頃、教育的見地から「食べ物を粗末にしてはいけません」などと親からよく言い聞かせられたものですが、社会全体の問題として捉えてみると実際のところはどうなっているのでしょうか?

それでは今回も役に立ちそうなtipsをみなさんにお届けします!



■目次
1. 聞き取りが難しい/注意したい個所はココだ!
2. 文法・構文解説
3. フレーズ解説
4. ボキャブラリー・間違えやすい発音
5. 発展課題



1. 聞き取りが難しい/注意したい個所はココだ!



“I want to say recycle, but I can see from your face, Dan, that it’s not.”(リサイクルと言いたいけど、ダン、君の表情からそうではないということが分かるよ)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 1’50”あたり)
want([wɒnt]/[wɔːnt])とwon't([wəʊnt]/[woʊnt])は発音が非常によく似ている。この例文のように文脈から判別できる場合もあるが、そうでない場合は意味が全く反対になってしまうので注意したい。

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"I come from a country where there were food shortages, back then in Moscow, communism collapsed, we had the collapse of infrastructure, we were not sure we could get food on the table."(食料不足だった国の出身で、当時のモスクワでは共産主義が崩壊し、インフラが崩壊して、食卓で食べ物にありつけるかどうか分かりませんでした)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 2’36”あたり)
セリーナ・ユールさんのインタビューの部分であるが、下線部分あたりが特に聞き取りにくいと思う。しかし、彼女は声が高く滑舌もよいのでスクリプトを確認しながら何度も聞いているうちにはっきりと聞き取れるようになり、なぜ最初に聞き取れなかったのかが不思議に思えてくる。自分の聞き取り能力の変化を実感しながら最後は声に出して彼女が話すのと同じスピードで音読してみよう。

denmark.jpg

“Then when she moved to Denmark, she found an abundance, or more than enough, food, but she saw it being wasted.”(そして彼女がデンマークに移った時、abundanceつまり十分すぎるほどの食べ物があったが、それが捨てられているのを目の当たりにしました)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 3’09”あたり)
下線部分は「シー ソー イット ビーイング ウエイスティッド」ではなく「シーソーウィッ ビーイング ウェイスティッド 」と聞こえる。itのiはsawと連結し、tは消滅しているので「ッ」という詰まった音だけが残って不思議な音に聞こえる上、「see + 目的語 + 受け身の現在進行形」というあまり見慣れない文型なので戸惑う人もいるだろう。これを機会に慣れておきたい。

pizza leftover.jpg

“I agree! Pizza’s a great example!”(その通りだね!ピザは最高の例だ!)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English4’54”あたり)
「残り物は出来てから時間が経過しているけど、場合によってはかえって出来立てよりもさらにおいしい」と言うニールに、ダンが賛同している部分。スクリプトを見れば何と言う事はないが、Pizzaにisがくっついてしまっているために、聞き取りにくくなっている。こういう場合は、文脈から・・・ってシチューとかならまだしも「さめたピザ」が出来立てよりおいしいの?ダンさん!?

landfill.jpg

Do you ever take your rubbish to the dump, Dan? ”(ダンって、自分のゴミをゴミ捨て場まで持って行く?)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 5’05”あたり)
下線部分は「ドゥ ユー エヴァー」ではなく「ドゥ ユェヴァ」と聞こえる。このeverはat any timeと置き換ることができ、ここでは「何らかのときに」くらいの意味。要するに理解するうえでそれほど重要な役割を占めていない。

経験を表す現在完了と一緒に用いて
Have you ever been to Japan?
のように使われることがあるが、Have you ever ...は定型表現なのでなじみがあるのではないだろうか。

Do you ever ...も同じようにひとまとまりのフレーズとしてとらえた方が聞き取りは楽になるはずである。意味は単なるDo you ...と大差はない。


“I only go to the dump if I have to get rid of a large appliance, such as a fridge.”(冷蔵庫みたいな大物家電を処分しなければならない時じゃなければゴミ捨て場まで行かないね)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 5’11”あたり)
applianceは「電化製品」という意味だが、少々難易度が高いかもしれない。しかし、その後にsuch as以下で例示されているのでそれを頼りに推測することもできる。fridgeはrefrigerator(冷蔵庫)の口語表現。両方わからないとこの文章を理解するのはキツイ。





2. 文法・構文解説




@ Where do you think ...

Where do you think all this food waste comes from?”(これらの食料ゴミがどこから来ると思うかい?)

(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 1’08”あたり)
これは以下の2つの文章が合体したものである。合体したときの語順に注意しよう。

Do you think ...?
Where does all this food waste come from?

e.g. When do you think it will begin to rain?(いつ雨が降り始めると思いますか)
Who do you expect will reach the finish line first?(誰が最初にゴールすると思いますか)


A 関係副詞where, when

“A landfill is a place where rubbish is buried.”(埋立地とはゴミが埋められる場所です)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 1’59”あたり)
"I come from a country where there were food shortages, back then in Moscow, communism collapsed, we had the collapse of infrastructure, we were not sure we could get food on the table."(食料不足だった国の出身で、当時のモスクワでは共産主義が崩壊し、インフラが崩壊して、食卓で食べ物にありつけるかどうか分かりませんでした)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 2’36”あたり)
"So Selina grew up in Moscow at a time when there wasn’t enough food because of the collapse of infrastructure, meaning the basic systems and services of a society – such as food transportation."(ということで、セリーナはインフラーー食料の輸送といった社会の基本的なシステムやサービスのことーーの崩壊したために十分な食べ物が無かった時代にモスクワで育ちました)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 2’58”あたり)


これらは関係副詞の構文である。
「場所を表す名詞○○+where ...」で「〜する○○、〜である○○」
「時間を表す名詞△△+when ...」で「〜する△△、〜である△△」
聞き取りの場合は、次のように前から理解してほしい。

A landfill is a place where rubbish is buried.
⇒ A landfill is a place. (In that place) rubbish is buried.
(埋立地とはある場所である。(その場所に)ゴミが埋められる)

I come from a country where there were food shortages, ...
⇒ I come from a country. (In that country) there were food shortages, ...
(私はある国の出身である。(その国では)食料不足だった)

... Selina grew up in Moscow at a time when there wasn’t enough food ...
⇒ ... Selina grew up in Moscow at a time. (At that time) there wasn’t enough food ...
(セリーナはある時代にモスクワで育った。(その時代には)十分な食べ物が無かった)


B 時制の一致

"I come from a country where there were food shortages, back then in Moscow, communism collapsed, we had the collapse of infrastructure, we were not sure we could get food on the table."(食料不足だった国の出身で、当時のモスクワでは共産主義が崩壊し、インフラが崩壊して、食卓で食べ物にありつけるかどうか分かりませんでした)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 2’36”あたり)
couldはcanの過去形なので、仮定法で用いるほかに時制を一致させる場合にも用いる。

e.g. I didn't know that we could enter the museum for free.(その美術館が無料で入場できることを知りませんでした)

supermarket.jpg

C so that ... 構文

"She convinced some supermarkets to stop selling their items in bulk so that people buy only what they need.”(必要なものだけを人々が買えるよう、彼女は何件ものスーパーマーケットにまとめ売りをしないように説得しました)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 3’34”あたり)
先週も登場したso that ... 構文をおさらいしておく。
... so that 〜で「〜となるよう…する」といった、何らかの目的について述べる場合に用いられる。

convince ... to do 「…に〜するよう説得する」
sell items in bulk 「品物をまとめて売る」





3. フレーズ解説



@ you know ...

"Neil, you know you shouldn’t waste food.”(ニール、食べ物を粗末にしてはいけないってことは知ってるだろ)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 0’29”あたり)
ここでは、「あなたは〜ということを知っている」というフラットな意味ではなく、断定的な表現として「〜なことぐらい知ってるでしょ」と相手を諭すように使っている。

apple-biting.jpg

A It's not the end of the world.

"Ah, it’s only an apple. It’s not the end of the world, Dan.”(ふん、たかがリンゴだぜ。大したことないよ、ダン)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 0’36”あたり)
the end of the worldは直訳すると「この世の終わり」で、つまり「大事(おおごと)」という意味。否定文で使われているので「大したことない」という意味になる。
e.g. Breaking a leg is not the end of the world.(脚が折れるくらい大したことではない)

なお、しばらく後でこの表現を受けたダンのセリフが出てくる。
" I see, so the food rots and this causes greenhouse gasses which lead to global warming and climate change. "(なるほど、それで食べ物が腐って地球温暖や気候変動をつながる温室効果ガスを発生させるんだね)
"Exactly, and the end of the world. "
(その通り、だから大したことあるんだ)

(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 2’02”あたり)



B That's where you could be wrong.

"Well, that’s where you could be wrong, my friend.”(やれやれ、それが間違いのもとなんだな、君〜)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 0’40”あたり)
that's where ...は、that is a case(またはa situation) where...と同じ。
you could be wrongは、仮定法で「(場合によっては)間違える可能性がある」
合わせて考えると「それが間違える可能性があるケース(or 状況)である」ということになり、つまり「リンゴを食べ切らずに捨てることは大したことではないと考えると、間違いを犯している可能性がある」ということになる。

このように、That's where you could be wrong. は相手の軽率な発言に対して苦言を呈する場合に使われる。


C mate

"And I’m terribly sorry, mate, but you’re wrong. ”(で、本当に残念だけどハズレてるよ、おまえさん)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 4’05”あたり)
mateは、classmateやroom-mateという言葉があるように「友達・仲間」という意味。例文のように呼びかけの形で用いられることがあり、イギリスやオーストラリアでよく使われる。


D it's not as ... as I thought (it was)

"Well, it’s not as bad as I thought it was, at least.”(そっかー、少なくとも思ったより悪くなかったということだね)
(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 4’08”あたり)
これは理屈を考えるよりも覚えてしまった方がよいかもしれない。「思っていたほど〜でない」という意味である。バリエーションとして以下のように比較級を使うこともできる。
e.g. The result of the exam was better than I thought.(試験の結果は思っていたより良かった)


E not if I can help it

"Do you ever take your rubbish to the dump, Dan? ”(ダンって、自分のゴミをゴミ捨て場まで持って行く?)
"Not if I can help it.”(もしそうしないで済むなら持って行かないね)

(出典元:5/11付 BBC 6 Minute English 5’07”あたり)
「やむを得ない場合を除きノーだ」という意味。
helpは「助ける」「手伝う」のほかに、preventやavoidと同じ意味で使われることがある。
e.g. I could not help but agree with the rest of the attendees in that situation.(あの状況では残りの出席者に同意せざるを得なかった)


4. ボキャブラリー・間違えやすい発音



★ボキャブラリー
just as soon as ... 〜したらまさしくすぐに
throw ... away 〜を放る、捨てる
unhygienic 不衛生な
throw ... out 〜を処分する、投げ捨てる
sell-by-date 販売期限
decay 腐る
attribute A to B AをBのおかげと考える
overnight 一夜にして
credit A for B BをAのおかげと考える、認める
in bulk まとめて
colloquial 口語の
at the moment 目下、今のところ
A spring to mind Aが頭に浮かぶ

★発音
Russian[rʌ́ʃn] ※「ロシアン」でも「ルシアン」でもない
bury[béri] ※「ブリー」ではない


reduce food waste.jpg


5. 発展課題



今回の6 Minute Englishとそのテーマとなったfood wasteについて資料を集めてみました。いつにも増して身近なテーマですから、これらの資料に興味を持って取り組みやすいと思います。お時間の許す限りお付き合い下さい。

@ 今回の6 Minute Englishの元ネタ


How one woman is winning the fight against food waste (2017年2月27日付 BBC NEWS)
3分程度のビデオです(英語字幕あり)。6 Minute Englishでも紹介されたセリーナ・ユールさんのコメントが含まれています(0'45"くらい)

A「食品廃棄物を25%減らした」デンマークで何が起きたのか


Denmark’s Food Waste Vigilante (2017年2月19日付 BBC World Hacks)
約23分間のドキュメンタリーです。(オンラインで再生できない場合は、音声ファイルをダウンロードしてから再生してみて下さい)

聞き取りのポイントは以下の通りです。
- セリーナ・ユールさんが運動を起こしたきっかけは?
- まず最初に彼女が始めたことは?誰の賛同を得たか?
- その次に取り組んだことは?
- 政府は彼女の活動をどのように評価しているか?
- デンマークだから可能だったのか?

この番組にはデンマーク人にはお馴染みだけれども日本人には馴染みのない固有名詞がキーワードとしていくつか登場します。そのことを配慮し、それぞれについて番組の中で丁寧に説明されてはいるのですが、初心者の方は事前情報として以下の資料にざっと目を通しておくとスムーズかもしれません。

- Stop Food Waste
セリーナ・ユールさんが立ち上げたfacebook

- Rema 1000
ノルウェーを本拠地としデンマークに進出したスーパーマーケット。

- Valby
コペンハーゲン南西部にある地区名

- Max Skov Hansen
ValbyにあるRema 1000の従業員

- Wefood
デンマークで賞味期限切れの食品を販売するスーパー。世界初の試みとして日本でも紹介されています。
【世界初】デンマークで「賞味期限切れ食品」専門スーパーがオープン!日本人も興味津々! (2016年2月28日付 健康になるためのブログ)


- Danish Church Aid
Wefoodを共同で運営する慈善団体

- エスベン・ルンデ・ラーセン(Esben Lunde Larsen) デンマーク環境食料相
日本記者クラブでの記者会見(2017年3月6日)


B セリーナ・ユールさんとは誰か


★セリーナ・ユールさんのウェブサイト
http://www.selinajuul.com/
TEDでのプレゼンテーションなど様々なビデオが見られます。

★デンマークのNGO団体・STOP WASTING FOODのウェブサイト(英語ページ)
http://www.stopspildafmad.dk/inenglish.html
下の方で紹介されているYou Tube ビデオでは、food wasteに関する国際大会の取材・インタビューが掲載されている。英語を母国語としない人たちが使いこなす国際共通語としての英語を聞くことが出来る。平易な言葉を使っているが明快な表現はスピーキングの参考にもなる。


C 世界各国ではfood wasteがどのように取り扱われているか


食品廃棄は世界共通の問題だと思いますが、当然国によって捉え方が違います。いくつかの記事をサンプルとして挙げましたので各国の話題に触れて違いを感じ取ってみましょう。
★イギリス
Household food waste level 'unacceptable' (2017年4月30日付 BBC NEWS)

★フランス
French supermarkets banned from throwing away and spoiling unsold food (2016年2月5日付 Independent)
まだ食べられる食料を処分したスーパーマーケットを罰する法律が成立しています。(2)で紹介したドキュメンタリー番組でも少し話題になっています(17'03"くらいから)。

France's food waste ban: One year on
法律が施行されてから1年経過後の評価

★アメリカ
Americans waste $640 in food a year(2015年6月24日付 CNN Money)

★ケニア
Experts seek ways to reduce food wastage in Africa (2017年2月19日付 The New Times)

★日本
日本は「食品廃棄量」が世界トップクラス!政府発表は1900万トン、民間調査は2700万トン!? (2015年3月15日付 Health Press)

食品リサイクル法の概要(農林水産省HPより)

An appalling waste of food (2013年1月21日付 The Japan Times 社説)

★番外編
Fighting food waste: four stories from around the world (2015年8月12日付 The Guardian)
イギリス・中国・ウガンダ・ドイツの4か国における食品廃棄物への取り組みを特集したものです。



今回は以上です。お疲れ様でした。

最後までお読みいただき有難うございました。





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posted by 薗田真澄 at 08:00| Comment(0) | 6 Minute English | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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